学校長挨拶

ごあいさつ

 

 茨城県立水戸聾学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。本校勤務は三年目となります校長の本橋 源己(もとはし もとみ)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

 今年度は、幼稚部5名、小学部27名、中学部15名、高等部13名の計60名でスタートしました。本校は通学手段としてスクールバスを持たないために、遠距離通学となる幼児児童生徒の多くは、寄宿舎で共同生活を送っています。今年度は、幼稚部から高等部までの24名(幼1人、小8人、中5人、高10人)が共同生活をしています。

 また、在校生以外への支援として、乳幼児の早期教育を本校会場として行っていますが、家庭の事情や遠方で本校まで来られないご家庭のために、サテライト教室を県内2カ所(日立市と鹿嶋市)で行っています。

 小・中学校に在籍し通級による指導の対象となる聴覚に障害のある児童生徒には、通級による指導を行っています。さらに、通級による指導の対象とならないが、聞こえに不安のある幼児児童生徒(幼児教育施設、小中高等学校)とその保護者に対しても相談支援を行っています。学ぶ学校が異なっても、聴覚障害による困難さは共通しており、その困難を主体的に改善する意欲や態度を育むことは、社会で生活する上で大変重要です。本校としての使命を十分に理解しつつ、聴覚に障害のある子供たちの支援を行っております。

 さて、本年度、本校は創立118年になります。全国的な聾学校の在籍幼児児童生徒の減少の例に漏れず、本校も年々減少の一途を辿っており、教育活動への影響も少なからずありますが、子供たちは、意欲的に教育活動に励んでいます。理解し合えることの安心感、信頼感を土台として、自分の障害と正面から向き合い、共に励まし合い、支え合いながら成長しています。

 今年度からの取組として、学校運営協議会を設置し、コミュニティ・スクールに移行します。100年を超える伝統を基にして、これからは教職員の視点のみならず、幼児児童生徒、保護者、地域の方々の視点から学校の現状を十分に分析し、聴覚障害のある子ども達のために、より良い学校経営を目指していきたいと思います。

 こうした活動を進めていく中では、より多くの方に本校の取組や聴覚障害について知っていただけるように、今年度も学校ブログ等を活用し、情報発信に努めてまいりたいと考えております。ご意見、ご感想等を頂戴できれば幸いに存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

 

令和7年4月 茨城県立水戸聾学校長 本橋 源己